( 2次元系 - アニメ )
たぶん知名度は低いでしょうが、 NHK 教育で約1年間放送していた『無人惑星サヴァイヴ [nhk.or.jp]』が今日で最終回でした。私は最初の10回ぐらいは見てなかったのですが、去年度の冬休みに放送されていた総集編から見始めまして、それからは毎週欠かさず見てました。
知名度が低いでしょうからあらすじを説明しておくと、他の惑星や宇宙コロニーに移住して住んでいるような時代で、少年少女7人 + 1匹が宇宙船で修学旅行中に重力嵐に巻き込まれワープ。見知らぬ無人の惑星に漂着。宇宙船も壊れてしまったので自給自足の生活をしつつ、どうにかして地球に帰る術を探してゆくというお話です。
とまぁあらすじだけ聞くとよくありそうな感じであるのですが、けっこう「そこまでするか」という話の展開でして。実にそれっぽい宇宙人まで登場させてきましたし。しかもコールドスリープ。前半あたりは恐怖以外ほとんど何もない状態からの生存の術が思いの外しっかりと描かれてまして、毎週ハラハラしながら見てましたよ。
ただ他の方の感想にもあるように後半、特に最後の数回は急いで終わらせようとしているご都合主義的な展開が目立って、ちょっとペース配分を過ったかなぁという印象はあります。最初の方であんなに騒いでいた食料事情が後半数回は「お前ら絶対何も食ってないだろ」ってぐらい完全に消え去ってましたから。
それでも全編を通して、それぞれの成長というのは非常に良く描けていたと思います。ハワードなんてもうもうむかつくキャラでして、あまりにむかつくから見るのやめようかと思ったくらいなのですが、最後には「いいやつだなぁお前」とむしろ信頼できる奴になってました。その変化が実に自然だったんですよね。何か出来事があって心を入れ替えたわけではなく、何度も困難を乗り越えることによってだんだん成長していった、という。ハワードに限らず他の人物全員もしっかりと感じ取れるくらいの成長をしてくれて、見てる方はもう涙出てきちゃいますよ。
他にも残念だった点はいくつかあるんですが、全体を見ると NHK らしく教育的にもその他にもかなり良かったと思います。視聴率に左右されない NHK にしかできない作品をこれからも生み出していってほしいものです。